大統領選の決選投票が予定通り3月25日に行われた。現職アブドゥライ・ワッド大統領(85歳)と、彼の元でキャリアを積み首相を務めた経験のあるマッキー・サール氏(50歳)の師弟対決となり、サール氏が65.8%の得票を得て4人目のセネガル共和国大統領に当選した。これに対しワッド氏の得票は34.2%だった。投票率は55%で第一回投票から微増した。
2月26日に行われた第一回投票では、ワッド氏35%、サール氏26%の得票率だった。第一回投票で落選した他の候補十数名は全てサール氏支持を表明していた。
投票日当日は大きな混乱はなく平和裏に投票が行われた。その日の夜から国営放送(RTS)等で開票速報が流れ、特にダカールの選挙区ではサール氏の圧倒的な優勢が伝えられた。21時半頃、同国営放送で、ワッド氏がサール氏に電話し勝利を祝福したことが伝えられ、政権交代が確実となった。ワッド氏が潔く敗北をみとめたことで、セネガルの民主主義の伝統が守られたといえる。(セネガルは独立以来一度もクーデタ・紛争を経験しておらず、常に民主主義的な選挙によって政権交代が行われてきた。)
4月2日にサール新大統領の就任式が行われた。
サール新大統領に対する国民の期待は大きいが、基礎食料品や燃料の価格安定、雇用問題、エネルギー問題など、限られた予算の中で取り組むべき課題が山積みだ。新大統領の手腕に注目が集まっている。
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