ダカールは様々な国際会議や見本市をホストし、また、国際機関、企業、NGOなどの駐在地の拠点として西アフリカの中心都市を目指してきた。しかし、アビジャンが戻ってくることで、その地位に影響が出始める。
ダカールの高級ホテルは常に会議やセミナーの予約でいっぱいだ。この「ビジネス観光」産業の発展は目覚しく、まだまだ発展の余地があると言われる。飛行機でヨーロッパからほんの5時間、アメリカから7時間という好条件に位置し、また経済的・政治的安定を維持しているダカールは、国連機関や国際NGOなどの仏語圏アフリカにおける重要な拠点となっている。
「ほんの最近までアビジャン訪問は難しかったし、仏語圏の人々はナイジェリアには行きたがらない。対照的にセネガルは人気があって、会議の後に何日か観光していく人も多いんです」とイベント企画会社はコメントする。
期待に応えるにはキャパシティも必要となる。セネガル国際貿易センター(CICES)は56000m2の広大な敷地を有し、2009年には100件を越える国際見本市とイベントを開催した。
一方、ホテルのキャパシティには限界がある。650席の大会議場と展示スペースを持ち、施設が充実している高級ホテルはMeridien President(顧客の9割がビジネス客)だけだ、と同イベント会社はいう。
ダカールでは2013年までに、現在ある7つの高級ホテル(4つ星、5つ星)に加え、3、4件の高級ホテルが建設中だ。
ダカールが重要拠点として認められるようになったのは間違いないが、ライバル都市に大差をつけるにはいたっていない。アビジャンが着々と復帰を進めるなか、もしセネガルが政情不安定になれば―ワッド大統領への不満は高まる一方だ―ダカールとアビジャンの一騎打ちに影響する。
「コートジボアールが安定すれば、アビジャンでのイベント開催を考えています。これによって新たな顧客も開拓できるようになるでしょう」(前出のイベント会社)。Business is Business…
*この記事は以下のJeune Afrique誌記事を日本語で要約したものです。
Source : FONTAINE, Aurélie. « Tourisme d’affaires : Dakar, au centre des congrès ». Jeune Afrique 2637 (du 24 au 30 juillet 2011). p90-91.
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