セネガルの首都ダカールの人口は約3百万人。土地開発が進み、新しいビルがどんどん建つ、発展著しい大都会だ。この大都会に暮らしていると、この国の経済が色んな国、なんと言っても新興国と結びついていることを実感する。
旧宗主国フランスを含むEUとのつながりはやっぱり強い。EUはセネガルにとって、輸入の半分(23億ユーロ相当)、輸出の2割(2.7億ユーロ相当)を頼る第一の貿易パートナーだ。
でも一歩街に出れば、新興国の存在感を肌で感じる。目抜き通りの露店には、セネガル女性が好みそうなド派手で安い衣類・靴・アクセサリーなどの中国製品が並ぶ。電化製品から100円ショップに売っていそうな小物まで、世界の工場・中国の製品は庶民の生活に溶け込んでいる。中国はセネガルにとって第二の輸入相手国だ(シェア9.1%、4億ユーロ相当)。
同じアジアで言えば、韓国やインド製品の姿も目に付く。特にサムソンとLGの携帯電話や薄型テレビなどの家電は、一般的に質がよく、日本製品よりも価格が手ごろとなので中流家庭の味方だ。日本車やフランス車に混じって、現代(ヒュンダイ)やKIAといった韓国メーカーの自動車の姿も良く見かける。一方、市内を走っている路線バスはインドのタタ製。タタ社といえば、最近世界一安いと言われる低価格自動車「ナノ」を開発した会社だ。
セネガルのお隣ギニアをはじめとする資源国では、ブラジル、中国、インドの鉱業会社が大きな投資契約をどんどん結んで、鉄鉱石などの資源開発に乗り出している。ここでも新興国のパワーはすごい。
…それにしても、セネガルからの輸出の大半が第一次産品で、逆に輸入が機械・車や加工製品に偏っているのを見ると、ちょっと切なくなる。しかも、輸入額が輸出額の約2倍という貿易赤字。がんばれ「Made in Senegal」!
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