Jeune Afrique誌によるインタビュー
ババカール・ゲイ教授 (Université Cheikh Anta Diop)
JA : 民主主義という観点からワッド政権の実績をどう見ますか。
ゲイ教授: 第一に、内閣の不安定さが目に付く。ワッド政権下では6人も首相がいた。ジウフ(前大統領)政権下では20年間で3人しかいなかったのに対してだ。その他の大臣も交代が激しい。任命されて数日後に更迭という例もあった。また、大臣の数が多すぎて非効率なばかりか各自の役割が不明確だった。最後に、本来ならば中立な人間が務めなければならない内務大臣、選挙政策などの役割にワッドは自分自身が介入してきた。
度重なる憲法改正は正当化できるのでしょうか。
過去8年間で17回の改正があった。つまり、半年に一回のペースだ。ジウフ、センゴール時代も憲法改正が頻繁にあったが、余りにもやりすぎだ。これらの改正の中には国家のためというよりは保身のためのものがある。たとえば、2008年に国民議会の議長の任期が5年から1年に縮められたのは当時のMacky Sall議長を追い出すために過ぎない。そして2001年に大統領の任期を7年から5年に縮めたにもかかわらず2008年に再度議論されたのは?2008年に副大統領のポストが作られたのにいまだに空席なのは?これらをどう説明できるのか。ワッドは憲法を尊重してこなかった。彼は制度を骨抜きにしてしまった。
ワッド大統領は国家と宗教界との関係も変えてしまったように思われます。
全くその通りで、大きな問題だ。2000年に選出されてから彼はトゥーバ(セネガルのイスラム教の一派Mourideの聖地)に赴き、カリフ(宗教指導者)にひざまずいている姿がメディアで報じられた。この映像は国家が宗教勢力の前に屈しているという否定的なイメージを与えた。ワッドは自身の信仰を大々的に明らかにし、キリスト教徒を脅した。これが宗教間の不和を招いた。
言論の自由に関しては、ワッドはとてもリベラルでした。新聞社はそれを謳歌しています。
確かにそのとおりで、新聞も、意見も自由だ。しかし、司法はまだ完全には独立しているとはいえない。
Interview by CARAYOL Rémi. Jeune Afrique du 15 au 21 janvier 2012. p27.
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